ニュースを見るとだいたい悪いことばかりで、国の将来や自分の将来を憂いて絶望することも簡単にできます。このサイトに辿り着いた人は悲観的な考えをしがちな人(悲観主義・pessimist)かと思います。私もひどい悲観主義で、無駄に辛くなることがよくあります。
ところで、ニュースやネットで有名な人は、総じてトークが上手くて、美男美女で、何か一芸を持った人が多いです。実際には違うかもしれませんが、発言が前向きな人が多いように見えます。逆に悲観主義の人はほとんど思い浮かびません。
また職場などでも、トークが上手かったり、言動が前向きな人はリーダーになったり出世したりしているように見えます。まあ確かに発言が前向きな人と後ろ向きな人と比べると、後ろ向きな人に従いていきたいと思う人は少ないでしょう。
これだけ見ると、悲観主義の人は総じて損をしているように見えます。
…しかし、本当に損しているだけなのでしょうか。
…
実際には悲観主義な人でも活躍している人はいる…という話はネット上で探せば出てくると思います。が、ここでは別の観点から考えてみましょう。
ご存知の方もいるかもしれませんが、以前『さよなら絶望先生』という漫画がありました。これは「絶望した!」が口癖の教師が主役のブラックコメディ漫画で、7年にわたり連載されていました。単行本がAmazon Kindleで売っていたり、動画が一部アップされていたりするので観てみれば分かるのですが、ただただ絶望しているだけの割には(人により笑いのツボが異なるとは思いますが)面白いです。これを見て分かるのは、絶望していたとしても明るく絶望していれば意外にも救いようがあるということです。ややリスキーではありますが、絶望先生のようなキャラ付けをすれば、コミュニティの中で居場所を見つけることができるかもしれません。
もう少し実用的な話をすると、悲観主義で嘆いているだけではなく、それに対して対策を取れる人は、他の人より強くなれると思います。例えば、今の日本では戦争や財政破綻の危険は少なからずあるのは周知のとおりですが、そうなったときの対策として何らかの行動を起こしている人はどれくらいいるでしょうか?やり方は色々ありますが、それが本当に意味があるかどうかの確証があるかは無関係としても、何らかの行動を起こしている人は、平和ボケしている日本ではごく僅かだと思います。上記のようなことが起きた時には、今まで蓄えた富や肩書などが無に帰す可能性もあります。一方で何かしらの対策をしている人にとっては一発逆転のチャンスにもなり得ます。悲観主義でなければ、このような行動を起こすという考えすら思いつかない人も多いので、悲観主義は将来の危険を回避する上で役に立つでしょう。