アラスカ州に出願するために、2019年の春にNASBAで学歴審査を行った際にかかった日数を記します。
ポイント
目次
米国公認会計士試験(USCPA)とは
日本の公認会計士試験は、司法試験に次ぐレベルの高難易度の試験です。定時で確実に帰れる職場は別にしても、働きながら勉強して合格するのは、不可能とは言わないまでも非常に困難です(大半の合格者は、学生時代に勉強するか、大学を卒業しても働かずに勉強するか、仕事を休職/退職して勉強に専念するらしい…)。
それに比べて米国公認会計士試験は、英語が得意であれば日本の会計士と比べると試験が簡単になっており、働きながら2年以内に合格するのも現実的に可能なので、一部界隈で人気の資格です。(ただし、あくまでも日本のものに比べて相対的に簡単なだけで、数ある資格試験の中ではそれなりに難しい方だと思います)
学歴審査とは
米国公認会計士の試験を受験するには、出願する州にもよりますが、米国の大学を卒業しており会計やビジネスに関する単位を一定数取得していることが必要です。しかし、それと同等の学力があることを示すことができれば、米国の大学の単位でなくても良いことになっています。
この記事を読んでいる方の大半は日本の大学を卒業していると思います。日本の大学卒の学歴+取得した単位の実績を、米国の大学の基準でどう扱われるかを第三者機関に証明してもらうための手続きが学歴審査です。
出願する州によって利用可能な第三者機関が異なりますが、私は今回、日本在住の人でメジャーなルートの1つであるアラスカ州出願で使用可能な、NASBAという機関に学歴審査を依頼しました。
学歴審査にかかる日数
私の場合、次のような流れで審査が進みました。
- 2019/2/25にNASBAのWebサイト上で申請
- 3/9に卒業証明書等をEMSで発送
- 3/26に書類を受け取って審査の準備が整った旨のメール(Ready to Evaluate)が届く。またマイページ上でも書類を受け取った旨のチェックマークが入る。
- 4/4に審査レポートのレビュー段階に入った旨のメール(Quality Assurance Review)が届く
- 4/18に学歴審査が完了した旨のメール(Evaluation Complete)が届く
Webサイト上で申請してから、合計で1ヶ月半程度かかったことになります。ただEMSでの発送をWebサイト上での申請と同時にしておけばもっと早く終わったかもしれません。
なお、EMSには荷物の追跡機能が付いているので調べてみたら、発送の3〜5日後にはアメリカのNASBAのオフィスに書類が到着していました。そこからReady to Evaluateのメールが届くまで2週間程度空いているので、本当に届いたか不安になりました。理由は分かりませんが、発送してからReady to Evaluateのメールが届くまで意外と日数がかかることを覚えておきましょう(さすがに1ヶ月以上経っても音沙汰がなければ、本当に届いたか怪しい気がするので、NASBAに問い合わせてもよいかもしれません)。
単位が足りない場合
出願時に必要な単位は会計やビジネスに関するものなので、経済学や経営学などを学んだ人以外だと会計・ビジネス単位が足りないこともあるかと思います。私の場合は理工系学部だったため、数学やコンピュータ関係の単位は大量にありましたが、会計単位は2単位、ビジネス単位は4単位(←学歴審査が完了したらNASBAのマイページ上で見ることができる)だけだったので全然足りません。
この場合、米国の大学に入り直して勉強する…というのが本来の方法かもしれませんが、これだけのために留学などするのは負担が大きすぎます。この場合、Abitusという資格スクールでUSCPAの講座のフルパックを申し込めば、Abitusの教材で普通に勉強しながら自宅等からWebで「単位認定試験」を受けることで、なんと提携している米国の大学の会計・ビジネス単位を取ることができます!
単位認定試験を受ける手間が増えますが、試験自体はAbitusのテキストや講義で学習する内容から出題されるので、単位認定試験だけのために関係ない勉強をする必要はありません。むしろ、学習の成果をアウトプットする先としてちょうど良いペースメーカーになるので、ぜひ活用しましょう。